Pythonの重要な型の1つであるTuple (タプル) について、詳しく見ていきましょう。前回のリストとの違いを意識すると覚えやすいと思います。
タプルとは
タプルはリスト同様に複数アイテムの一塊ですが、大きな違いは一度作成すると変更できないことです。不変のリストです。そのため、一つのタプル作成後に新しいアイテムを追加や削除することができません。リストで使える append() や insert などは使うことができません。
タプルの作り方
タプル作成: () or “,”
タプルを作成する際は () でアイテムを囲みます。リストと同じで各アイテムは“,” で分けます。アイテムが複数あるときは“,” のみで() はなしでも良いです。また、アイテムが1つの時は最後にカンマをつけないといけません。
1234567tuple1
=
()
tuple2
=
'Sato'
,
'Suzuki'
,
'Kato'
tuple3
=
'Ryunosuke'
,
tuple1
Out[
0
]: (
'Sato'
,
'Suzuki'
,
'Kato'
)
tuple2
Out[
1
]: (
'Ryunosuke'
,)
リストからタプル作成
リストからタプル作成: tuple()
リストからタプルを作成する際はリスト名を tuple() で囲みます。
123456list1
=
[
'Sato'
,
'Suzuki'
,
'Kato'
]
list1
Out[
2
]: [
'Sato'
,
'Suzuki'
,
'Kato'
]
tuple4
=
tuple
(list1)
tuple4
Out[
3
]: (
'Sato'
,
'Suzuki'
,
'Kato'
)
上の例ではlist1というリストからtuple4というタプルを作成しました。[] から()に代わりましたね。
タプル内アイテムから変数を設定
タプルから変数作成: a, b, c = タプル名
タプル内の各アイテムを変数に設定する際は、各アイテムに変数名を設定します。
12345678tuple5
=
'Apple'
,
'Orange'
,
'Berry'
a, b, c
=
tuple5
a
Out[
4
]:
'Apple'
b
Out[
5
]:
'Orange'
c
Out[
6
]:
'Berry'
作成済みのタプルからアイテムを1つだけ変数化することはできないので注意してください。リストでは各アイテムを個別に呼び出すことができましたが、タプルではそれができません。
タプルを使う場面
ここまで見てくると、タプルでなくてリストを使えば十分ではないかと思えてきますよね。ではタプルはどういった場面に使えばよいのでしょうか?
(1) 変更不可の変数を定義する
(2) 処理速度が上がる
(3) ハッシュ化することができる
プログラム中に重要な変数があって変更されると困るような場合は、タプルが便利です。また、リストよりも処理速度が若干早いと言われています。
ハッシュについては次回以降でお話しますので、その際に覚えてください。
まとめ
今回はPythonで重要な型の1つTuples (タプル) について見てきました。リストとの違いを覚えておくことで簡単にタプルの使い方を覚えることができると思います。
- タプルとは
- タプルの作り方
- リストからタプル作成
- タプル内アイテムから変数を設定
- タプルを使う場面
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